ニデックが何をしている会社か答えられますか?
Nidec Corporation(日本電産株式会社)は、主に電動モーターの製造を行う日本の企業です。1973年に永守重信が設立したこの会社は、特に精密小型モーター分野で世界的に知られています。Nidecの製品は、ハードディスクドライブ、電気自動車、家庭用電化製品、産業機器など、多岐にわたるアプリケーションで使用されています。
Nidecはその高品質な製品と技術革新で業界をリードしており、世界中で多くの製造拠点と販売ネットワークを持つグローバル企業です。また、電動モーター市場の成長に伴い、ニデックは自動車産業や再生可能エネルギー分野への進出も進めています。
ニデックの平均年収
2021年には600万円を割っていたが、2023年は過去最高を記録。
なぜニデックはテレビCMを連発しているのか
ニデックがなぜ、テレビCМに力を入れているか考えたことはあるでしょうか。
ニデックはBtoBの企業です。会社向けに部品を販売してる会社です。だから、いままではあまりテレビCМでは見かけなかったのです。
ところで、企業がCМを使う目的は主に2つ。
「ブランドイメージの向上」と「宣伝効果による売上アップ」です。
ニデックはCМを使って売り上げアップをしようとしているのでしょうか。
おそらく違いますよね。
企業のイメージアップを目的としているはずです。下の動画でこのCМの戦略が語られています。
最近はニデックに限らず、テレビで企業CMを流す会社が増えてきています。なぜテレビCМを流すようになったのかというと、人材採用のためであるといわれています。
大学生の採用でも学生本人が勝手に決めず、「親の許可が必要」
なんて話もいまではおかしな話ではなくなりましたからね。就活では「オヤカク」なんて言葉もあるんですから、企業の採用担当は「親対策」に力を入れてきているわけです。
テレビCМがイメージアップにつながっているかは分かりませんが、認知度は上がったことは間違いないでしょう。
ニデックの従業員数は10万人越え!大企業であっても、採用が困難な時代に?
ニデックの従業員数の推移
2002年から2008年にかけての増加し、2023年は2020年をピークに減少中。平均勤続年数は11.8年。競合の村田製作所は14年です。電子部品のロームも14年程度。17.9年となっています。
2020年をピークに減少しています。
2020年頃はブラック企業との記事がではじめたころと重なります。強烈なトップダウン式の組織であることが、影響しているのではないかといわれています。トヨタは2023年にはコロナ禍前の水準まで戻しているわけでコロナの影響ではなさそうですし、企業イメージが悪化し比較的漸減ではありますが、採用がうまくいっていない状況が見え隠れします。
「会長の顔色を伺う体質のため、若手は管理者前に離脱する傾向がある。」という社員のコメントがこの従業員数に表れているのではないかと考えています。
転職サイトを見ていても、総合評価は3をやや切る位置にあります。コメントを読んだ感想としては、いまでも昔からの社員とそうでない社員との価値観の差がみてとれます。いわゆる社畜にはなりたくないので、労働環境の改善をしないと今後も厳しい環境は続くのではないでしょうか。日本電産からニデックに社名を変え、川口春奈という売れに売れている女優で会社のイメージを改善しようとしていますが、正直申し上げると戦略としては間違っていると思います。
根本的な解決になっていないということに尽きるでしょう。
悪名は無名に勝らないのが人材採用です。昔とは違って、口コミで得られる情報が劇的に増えました。比較対象が世界になってしまったのです。今まで通りの働き方を続けるようでは、将来は明るくはないでしょう。
今後も「去る者は追わず」のスタイルで行くのかに注目しています。人材が定着しないのは無駄なコストを支払っているという認識を経営者が持ち、社員の評価が高まったとき「世界一」になれる時が訪れるでしょう。